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   【2009 第1回(3月)本会議 「定額給付金賛成討論」

 * 昨日、議会での賛成討論をやりましたが、諸々の事情で 4分の1しかできませんでしたのでここに前文掲載いたします。

 「議案33号の一般会計補正予算第5号につきまして、21億円の定額給付金給付事業を中心に4つの点から賛成討論させていただきま す。
 ◆定額給付金給付事業は、自治事務として実施されますが、国の経済刺激対策として行われますので、まずは、国の政策の評価につきまし て述べたいと思います。3月4日に第2次補正法案が国会を通過し、総額2兆239億円の定額給付金が国民に支給されることになりました。これにつきまして は、政府より、経済対策としての定額減税方式であり、所得が少ない人にもまんべんなく及ぶ、つまり普通の税金とは逆の負の所得税であるとの説明がなされて います。 与謝野財務大臣は定額給付金は、GDPを0.1%押し上げる効果があるということでしたが、これは2兆円のうち25%の人が消費したときの効果ですので、 民間シンクタンクによりますと30〜60%が消費にまわるとの意見ですから、そこから考えますと0.12〜0.24%のGDP上昇の効果があることになり ます。 確かに、2兆円全てを、公共事業に回せば、それだけで0.4%のGDPを上昇させる効果がありますので、すべて公共事業に回すべきだという意見もありま す。しかし、政府全体の景気対策は75兆円でして、その内の2兆円の定額給付金だけを取り出して「天下の愚策」だと言い切るのは無理があります。批判のあ る、全国1万あると言われております緊急性の高い小中学校の耐震補強は2011年度末までに完了を予定しておりますし、雇用調整助成金の拡充をはじめと致 します雇用対策は2次補正、21年度予算に計上されておりますし、まさしく「木を見て森を見ない」批判であると言わざろう得ません。国債を発行しない財政 投融資特別会計の準備金を取り崩すいわゆる「霞ヶ関埋蔵金」といわれる眠っていた資金であり、将来につけを回すのみという批判も何ら当たらないのが明白な 事実です。何もせずに対案も出さないのが一番の愚策、つまり100年に一度の愚策なのであり、実効性のある定額給付金は直接家計を刺激することで、経済協 力開発機構(OECD)経済局シニアエコノミストのジョーンズ氏の言葉を借りれば「恐らく即効性がある最も有効な措置」なのです。

 ◆2点目に、最も有効な経済措置である論証を補完します海外諸国の経済対策に目を向けて参ります。経済危機の発信源であるアメリカで は個人に約300ドル〜600ドル(3万円〜6万円)の小切手支給を5月にやる予定ですし、ドイツではサラリーマン等34万人に500ユーロ(6万2千円 程度)の支給、フランスでは1世帯当たり約2万4千円の支給、オーストラリアでは200万人に対して約7000円の支給、イタリアでは年金受給者への支 給、と、経済危機に見舞われた世界各国が同様の給付金政策をとっています。台湾で先行して実施されました約9700円の「消費券」の支給は、国民の7割が 肯定的に捉えており、現在台湾では消費券景気に沸きかえっています。日本と同様に、当初批判的でした台湾メディアも、その経済効果を認めている状態です。 定額給付金は家計を直接刺激する効果的な政策として、世界各国の国民全体に喜ばれているのが現実なのです。

 ◆3点目に、国民の評価を考えますと、読売新聞のアンケートでも、当初21%の方が評価するとの答えでしたが、3月9日のアンケート では37%の方が評価するとの意見になっており、18%もの方の肯定評価が増えています。このことから、日に日に定額給付金への期待が高まっていることが 分かります。さらにNHK調査でも、給付金について「大いに評価する」が10%、「ある程度評価する」が28%で、読売新聞調査と同様に「評価する」が約 4割に上っているのです。今まで、実感のない戦後最大の好景気が続いたようですが、国民1人ひとりにはお金が回ることなく、国民の不満も随分たまっていま した。今回は経済対策としての財源、その使用方法が国民一人ひとりに委ねられているところが最も重要なのではないでしょうか。そして、経済的弱者である子 ども達や高齢者にもまんべんなく、お金が行き渡るため、これから何に使おうかと楽しみにしているといった話を各地で聞きます。 3月5日正午には、全国で先駆けて青森県西目屋村で定額給付金が支給され、全国1番最初に受け取った山下好恵さん78歳は「感謝、感激だ」と喜色満面の笑 みを浮かべていました。また、ある方は、仏壇に神棚に供えて、「有難い、有難い」とお金への感謝の気持ちを述べておりました。繰り返し流れるあの映像を見 た人は皆、心が温まったのではないでしょうか。果たしてこれほど、一国民に感謝される政策が天下の愚策と言えるのでしょうか。西目屋村のアンケートでは 90%の人が定額給付金を使うと答えておりますし、産経新聞が報道した世論調査(産経・FNN合同調査)によりますと、7割以上の人が「消費に回す」と回 答し、インターネット上の調査によりますと、貯蓄を除く75%が何らかの消費に回るというアンケート結果でありました。経済効果が当初見込みより大きくな ることは間違いないでしょう。

 ◆4点目に、我々市民のレベルで考えてみます。この補正予算の中では、子育て応援特別手当支給事業の予算が組まれており、3歳〜5歳 の2子以上の子どもを持つ、2100人、1800世帯に対して一人当たり3万6千円が支給されることも予定されております。この対象に当たる4人家庭では 定額給付金を併せますと10万円の生活応援金が支払われることになります。聞いたところによりますと、大家族では20万円近い給付金を受け取る家庭もあ り、待ち遠しいといっておりました。我孫子駅周辺のマンションにお住まいの若年子育て家庭には、大変うれしい生活応援支援金になることでしょう。その結 果、一家当たりで考えれば大変な金額になりますし、先ほど述べました欧米諸国との比較から見ても、一部で聞く額が少なすぎるという批判は当たらないことが 分かります。 そして、今回我孫子市には来年度商工費予算の5.7倍に当たる総額21億円ものお金が入ってきます。これは我孫子を活性化する大きなチャンスであります。 このチャンスを最大限に生かし、市内の経済を刺激し、元気な街にするために、市民一人ひとりが地元で、出来れば自宅半径500メートル以内で使ってもらう ことが重要なのです。そして、10%のプレミアム付商品券を発行するように行政も商工会をバックアップしていますし、地元の商店街が知恵を絞って定額給付 金を使ってもらうためのアイデアを検討していることも伺っています。そして、私がブログにいち早くアップした定額給付金に関した記事を読んで、早く交付し て欲しい、どうしたら商品券が使える店に登録できるんだとの数通のメールも頂いております。 我々我孫子の市議会議員としては、批判することも確かに大切な仕事ですが、政治家として何よりも市民に夢を語ることが大きな職務なのではないでしょうか。

 そこで、これまで、述べた参りました4点の定額給付金への肯定的な側面を踏まえて、我々市民を代表します市議会議員が率先して、喜ん で我孫子市内の商店で給付金を消費すべきなのです。

 暗いニュースが多いこのご時勢、市民に向かって、笑顔で、近所の商店街で給付金を使うように推進していくことが何よりも重要なので す。  経済対策、弱者への生活支援、そして子育て応援になる内容を含んだ補正予算が可決され、定額給付金、子育て応援手当支援事業の内容を盛り込んだ補正予算が 速やかに執行されることを御願いし、以上、33号議案の賛成討論を終了します。 」