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【2008 第3回(9月)本会議 個人質 問】

<内 容>
1 農業政策について
2 スポーツ振興
3 地球環境を守る

(甲斐俊光君) 緑政クラブ甲斐俊光でございます。
 本日までに質問された方と重複する部分もございますが、通告に従い、大綱3点につきまして質問させていただきたいと思います。

 大綱1、『農業政策について

 「将来の農業政策に対する考え
 緑政クラブには農業を営んでいる議員が3人ございます。その中で私が質問するのも非常に差し出がましいのですが、会派の集約した意見として質問させてい ただきます。
 我孫子市内の農家の件数は、昭和50年から平成17年度までの30年間で524戸、44.8%も減少しており、衰退しているといった印象が強いと思って おります。しかし、一般企業から付加価値の高い洋野菜の農業を営む方や、サラリーマンを定年退職されてから、保持していた農地を利用して専業農家を始める 方や、市民農園を借りて農業を楽しみながら自分の家庭で食べる安全・安心の野菜を栽培される方など、市民の農業に対するとらえ方は多種多様となっておりま す。消費者に目を向けますと、安全・安心の食卓を望む昨今の傾向から、農産物直売所では車で近郊からわざわざ買いに来る方々や、市内の農家や民間が運営す る直売所も午前中で品切れが起きるほどの人気だと聞いております。
 ただ、農産物を提供する農家にとりまして、後継者問題や相続の際の農地取得がうまくいかないといった問題を抱えております。後に述べさせていただきます が、農薬の空中散布をとめられ、働き手が慢性的に不足しております農家では農地の維持もできない状態になっております。また、天候に左右されやすい農家 は、近年の猛暑、また8月30日のゲリラ豪雨による被害や、トラックやトラクター、施設栽培に係るガソリン代の高騰、米や野菜の小売価格の下落によって、 大変厳しい経営を強いられております。市当局は、農家のこのような厳しい現状に目をそらすことなく、我孫子の農業を振興すべく、農家ばかりでなく市民を巻 き込んで全力で農家をバックアップすべきだと考えます。市長並びに市当局のお考えのほどをお聞かせください。

 2、「根戸新田地区の農用地指定解除」につきまして質問させていた だきます。
 この地区は古くから手賀沼周辺の農業の様子を色濃く伝えており、手賀沼を散歩いたしておりましても、大変のどかな雰囲気を与えてくれます。しかし、現実 にその場で農業を営んでいる農家にとっては、手賀沼の湖面とほぼ変わらない高さの田んぼでの耕作は水はけが悪く、四苦八苦しながら米づくりを営んできたと いうことです。また、農家は自分の土地である農地の売却すらできず、農業経営が苦しい中、がんじがらめの状態であります。また、手賀沼花火大会において は、風の向きによって柏市からの花火の燃えかすがビニールハウスの上に落ち、ビニールが焼け焦げるといった被害も出ております。過去の委員会におきまし て、農家から相続などの突発的なときに自宅が担保にならないような経済的対応をしていただきたい、また、ここは優良農地というものではないという2点の要 望を受けて、農用地指定解除を決めたというお話を伺っております。私はおっしゃるとおりだと感じております。
 別の観点から申し上げますと、商業地区としてますますにぎわいを見せております柏市と一番近く、交通アクセスがよく、交流人口の増加が見込まれる根戸新 田地区にくつろげる食事どころすらなく、柏から手賀沼ふれあいラインを通る車からの風景は、我孫子が大変さびれているといった悲しい印象すら受けます。根 戸新田の農用地指定解除する政策は農業に広い選択肢を与え、また自由な経済活動を許すことは地元の活性化に資しますし、私は一定の評価に値することだと 思っております。ただ、景観にも配慮し、乱開発にならないような対応をとりながら市当局が微妙なかじ取りをしつつ、柏により近い産業振興が予想される場所 での開発に努めてほしいと思いますが、いかがでしょうか。

 3点目、「小型ヘリの使用による農薬の空中散布」につきまして質問 させていただきます。
 我孫子市は、周辺地域より1農家当たりの耕地面積も1.4ヘクタールと、周辺都市が0.9から1.1ヘクタールであるのに比べまして大変広くなっており ます。それにもかかわらず、農家の働き手の高齢化が進み、広い田んぼでの米づくりを維持することか難しくなっております。平成18年度から農薬の空中散布 が禁止され、広い田んぼで高齢者が雑草を手で抜いたり、虫を駆除したりすることができず、市内農家ではカメムシの被害を受け、お米が茶色になるのに任せて いるといった話を聞きます。そんな茶色になった米を、幾ら無農薬志向の消費者であれ、買って食べようと思う方は少ないはずです。これによって等級が下が り、60キロ当たりのお米の値段は1,000円も下がったと聞いております。農家の方の中にはお米をつくることをやめようと話されている方がいらっしゃる と聞いております。
 我が緑政クラブの日暮議員が、6月、環境生活常任委員会で質問しておりましたが、野田市では小型のリモコンヘリコプター、無人ヘリコプターを利用して農 薬の空中散布をいたしております。これまでの通常の防除区と比較いたしましても、広く拡散せずに少ない農薬で効果的に防除が行えます。また、1反当たりの 負担は2,500円程度と、少額であります。また、ナシ、リンゴ、ブドウなどは年間20回程度の薬剤散布をしております。メロンやイチゴでは苗を定植する 本圃に殺菌剤、殺虫剤など薬剤の粒剤を混ぜ込んでから定植しています。薬剤残留の観点からいえば、雨水の当たらない施設栽培が最も問題があるのでございま す。
 環境の影響につきましても、キャベツやハクサイ、ダイコンも10回程度薬剤散布しておりますので、米以外の農作物に処理される農薬の影響は無視できませ ん。稲作の場合は一斉散布となりますが、空中散布はたったの年に1回なのであります。周囲の住宅に迷惑がかかる、環境に負荷が大きくかかるといった理由で 農薬の空中散布をやめられたのでしょうが、わずか3年間で農家に想像以上のダメージを与えております。以前のような農薬の空中散布を認めてくれとは申し上 げません。せめて環境に負荷も少なく、周囲に爆音も出さないコントロール性の高い小型リモコンヘリコプターによる年1回農薬散布を認めていただきたく、農 家の皆様を代弁いたしましてお願い申し上げ、このような状況をお聞きになって、市長並びに市当局はどのようにお考えなのか質問させていただきます。

 4番目、「日秀新田の養豚場建設について
 8月26日には、緑政クラブのメンバーで香取市にあります産廃業者が経営します養豚場の視察に行ってまいりました。お話によりますと、ここの豚舎の方式 で日秀新田下に養豚場が建設される予定となっております。豚舎の地面には特殊な培養した菌を混ぜた木くずが敷かれ、約500頭の豚が飼育され、子豚を仕入 れてから4カ月ほどで出荷されるということでした。この地面に敷かれた床のおかげか、豚舎のにおいは思ったよりも強いものではないものでしたが、この床の 配合を間違った一角は、つーんと鼻を突く匂いが充満しておりました。このこととは別に、豚自体の体臭の問題があり、特殊な菌を混ぜた床の工夫では解決でき ないということでした。それ以上に悪臭被害のひどいものが、わきにあった肥料生成場であります。1カ月半から2カ月、豚の飼育囲いの下に敷かれた十分にふ ん尿の混じった床は、良質な肥料にするため25メートルプールほどの肥料生成場に置かれ、発酵させるために1時間に1度攪拌されます。その際発酵されると きの匂いは、何とも言えない非常に強く鼻孔を刺激するものであり、職員の方の話によりますと、この際に一番臭気が発生し、はるか先の民家から苦情が来ると いった話を伺っております。この養豚場の立地は高台にあり、東側の谷から風が吹き上げてくる状態にあります。西側の見える範囲では民家はないのですが、北 側に昔からある民家が数軒あります。臭気苦情のことについて聞きますと、近くにある民家より、東からの風に乗って臭気が運ばれるはるか西側にある民家から 苦情が来るということです。
 今回、養豚場は約2,000頭という4倍もの規模の建設が予定されておりますし、日秀新田の場所はわずか数百メートル内に民家もあり、しかも低地に位置 するため、夏の南風に乗った豚舎の臭気は斜面に沿って広く民家に到達することが予測されます。その際の臭気被害は甚大なるものが予想されます。職員の方も 豚の臭気をゼロにすることはできない。そうするためには、密閉した工場のような施設で飼育するしかないと言っておりますし、そうすると伝染病が一たん発生 すると防ぐことができず、豚舎ごとすべての豚が感染してしまうといった切実な問題が起こるおそれがあるそうです。つまり、我孫子市のような都市部において 養豚経営は成立し得ないのではないかと思っております。
 現在、周辺住民から1万6,000人近い反対署名が寄せられておりますし、この養豚場建設につきましては、当局は極めて強い態度で臨むべきだと考えます が、お答えをお願いいたします。

 5、「米飯給食の推進
 昨年より小麦の小売価格が3割上昇し、日常的に食べるパンの値段も高くなっております。このような原材料費の高騰にもかかわらず給食費の値上げもせず に、当局は随分御努力をされていると聞いております。食料自給率が平成19年度で40%と先進国で最低ランクにあります状況で、世界的な原油高やバイオ燃 料への食料の転換により、給食に使用いたします輸入に頼っております小麦や大豆などの原材料費の値段がますます高くなっていくことも考えられます。そこ で、食料自給率の向上に貢献するとともに地元食材を生かした給食づくりという点から、地元のお米を使った米飯給食をふやしてはいかがでしょうか、提案いた します。
 平成19年度、青木議員も質問されておりますが、その際に教育長は、現在、週に3.2回の米飯給食が行われており、パンやめん類とのバランスを考える と、この回数は妥当であるとおっしゃられております。中国の冷凍ギョーザ事件による安全な国内産への回帰や原材料費の高騰等、昨年度とは状況が変化してい ると思います。別の観点から申しますと、他県の調査によりますと、米飯給食にすることで給食の食べ残しも減らすことができ、また、腹持ちのいい御飯を主食 にすることで、最近問題となっております小学生の肥満防止にも役立つと言われております。また、地元のお米中心の給食にすることで、食材の輸送に係る二酸 化炭素の排出量を算出するフードマイレージを減らすという環境問題に絡めた食育にも資するということがあります。
 以上の理由で、米飯給食の回数をふやすことを提案いたします。当局の御意見を伺いたいと思います。

 6番目、「米粉の利用について
 小麦の高騰に伴いまして、食料自給率の向上の目的のもと、お米を使った米粉に注目が集まっております。米粉を使ったパンは大手コンビニや小売店でも販売 されており、購入して食べたところ、もちもちした食感は非常に食べやすく、大変おいしいものでした。昨年の生涯学習あびこ学校では米粉を使った料理教室が 開かれたようですし、農産物直売所のアンテナショップの加工組合では個人で試作をしているそうですが、米粉の加工品の状況につきまして質問させていただき ます。
 現在、我孫子市で米粉を加工品として売り出していく政策は進んでいるのか、また、米粉を使った特産物化やめんやパンを給食へ導入する予定はあるのか質問 させていただきます。

続きまして、大綱2点目、『スポーツ振興

 1、「手賀沼周辺遊歩道整備、整備の進捗状況」につきまして質問さ せていただきます。
 8月24日、日曜日には第3回手賀沼トライアスロン大会が開催され、私も、リレー部門ですが、10キロのランに参加させていただきました。市民の間で も、あの手賀沼で泳ぐのといった声も聞かなくなり、すっかり定着した感がございます。これは、旧沼南町側の道の駅を中心に、スイム、バイク、ランのスター ト・ゴールが設置されております。我孫子市側に入ってくるのは、手賀沼大橋からスイムで折り返しに来る手賀沼公園沖までというふうになっております。バイ クとランの競技場になりました旧沼南町側の土手沿い遊歩道は、自転車と歩行者に分かれる中央線が引かれ、ランニングや散歩をする人、サイクリングをする人 がともに楽しむことができるように整備が大変進んでおります。その整備の状況から、我孫子市の向こう側、旧沼南町エリアで手賀沼トライアスロンが実行され ているのであります。先行して整備された我孫子市側の遊歩道も、もう少し改良整備がなされていましたら、こちら側でもできたのではないかという思いを強く もっております。盛り上がりました北京オリンピックの影響もあり、運動を始める方が多くいらっしゃるという話を伺いますし、メタボリックシンドローム対 策、また10月28日の手賀沼エコマラソンに向けまして、多くのランナーやウオーキングを楽しむ人々が遊歩道を利用することが予想されます。
 が、しかし、昨年予算審査特別委員会でも取り上げましたが、遊歩道は十分に整備されておらず、桜など木々の根が遊歩道を押し上げ、歩くにも、ましてや走 ることに関しては大変危険が伴っております。傷みが著しい下手賀沼周辺遊歩道の整備はどのように進んでいるのでしょうか。進捗状況をお答えいただければと 思います。
 イ、「歩道と自転車道の区分け。」
 また、多くの人が行き交う中、ルールのない遊歩道は大変危険です。事故が起きてからでは遅過ぎますので、遊歩道を広げ、歩行者、ランナー側と自転車道と を分けたほうがいいのではないかと考えますが、当局はどのようにお考えでしょうか、お答えをお願いいたします。

 2番目、「AEDの市民への普及」について質問させていただきま す。
 本日は9月9日、折しも救急の日でございます。これにちなみまして、救急救命、AEDについて質問させていただきます。
 我孫子市消防本部が実施しております救急救命講習には私も参加させていただきましたが、救命士の方々の軽妙なトークと明るく好感の持てる態度で非常に楽 しく学ぶことができました。参加したグループの仲間も、わかりやすく非常に役に立った講習会だったと感想を漏らしておりました。本業である現場の救急救命 以外にも講習に力を入れていらっしゃる消防本部の皆様方の御苦労に感謝いたしたいと思います。
 さて、ある統計では、心肺停止した方にAED(自動体外式除細動器)で心室細動に除細動を行うのが1分おくれるごとに救命率は7から10%ずつ下がると の結果が出されております。医師の指示を受ける前の1分は、救命には余りにも長く、重い1分なのであります。講習会では、胸骨圧迫だけでも救急車が到着す るまでに行い続けるだけで生存率が高まると教わりました。最近の健康ブームも追い風になり、高齢者の方々のスポーツへの参加はますます盛んになっておりま す。
 そこで、質問ですが、高齢者も多く参加します市の大きな大会や市民の大会にAEDの貸し出しを進めるという考えに対しては、当局はいかがお考えでしょう か、お答えをお願いいたします。
 また、平成19年度我孫子の消防にページを分けて掲載されておりましたAEDマップを大々的につくり、市民に配布して、いざというときにAEDを使える という意識を喚起する案に対しましてはどのようにお考えでしょうか、お答えをお願いいたします。

 続きまして、大綱3、『地球環境を守るエコロジー
について質問させていただきます。

 第1点、「我孫子市の地球温暖化対策
 ことしの夏もまた酷暑が続き、もうこれは異常気象というよりも明らかに地球の環境が変わってきたことを感じざるを得ません。地球温暖化対策は、未来の子 供たちのためにも我々が取り組むべき何よりも喫緊の大きな課題であります。隣の柏市では、地球温暖化対策推進本部を設置し、昨年4月には温室効果ガス、二 酸化炭素の排出削減計画の策定、実行報告を事業所などに義務づける地球温暖化対策条例を県内で初めて設置いたしました。2012年度末までに2007年度 比で二酸化炭素排出量を20%も削減させることを目標といたしております。我孫子市でも、2010年までに2004年ベースで7%減を目標としております が、比較いたしますと大きな差がございます。ここ我孫子市は、シンボルの手賀沼の浄化に市民とともに、行政では手賀沼課を中心として取り組み、長く続いた 日本一汚い沼というイメージから脱却させた実績があり、環境都市として十分に全国にアピールできる都市であります。また、昨今の温暖化も原因に上げられて おりますゲリラ豪雨に被害を受ける地域も多くあり、地球全体の問題とはいえ、我孫子市も手をこまねいて見ているわけにはいきません。
 そこで、我孫子市もエコ・プロジェクトだけではなく、環境都市を訴え、柏市や京都市のような地球温暖化対策もしくは防止条例を市独自の観点から策定を検 討されてはいかがでしょうか、質問させていただきます。

 2番目、「エコドライブの導入
 最近、ガソリンの1リットル当たりの価格も落ち着いたとはいえ、まだまだ高どまりが続いております。我孫子行政が使う公用車の使用も前年と変わらないの であれば、ガソリン代の負担が随分大きくなり、燃料費が当初予算を大幅にオーバーすることも予想されていることと思います。家庭では家計とエコロジーの観 点から、車で出かけることを控え、公共の交通機関や自転車、歩きを利用することが多くなっております。市当局におきましては、何よりもまず二酸化炭素削減 の目的とガソリン代高騰による財政問題の観点から、職員の公用車の利用を控え、公共機関または自転車等などに切りかえるような指導をされているのかお聞き いたします。
 また、必要な公用車の出勤のときにはアイドリングをストップする、スタート発進はゆっくりとアクセルを踏む、エンジンブレーキを利用し、余裕を持ってと まるなどのエコドライブを推進してはと思いますが、いかがでしょうか。私自身、エコドライブを意識し始めてから、約2割燃費がよくなったという経験がござ います。当局のお考えをお願いいたします。

 3番、「グリーンカーテンの普及
 ここでいうグリーンカーテンとは、地上から2階、3階へとネットを張り、ヘチマ、ゴーヤなどのつる性の植物をはわせて壁面を覆い隠すことをいいます。こ れには、植物により光を遮る効果、葉から水分が蒸散するため周囲の気温を下げる、葉が二酸化炭素を吸収するので二酸化炭素の削減に効果的であると言われて おります。小学校でグリーンカーテンをつくる際には、児童たちに理科や総合的な学習の時間などで環境学習の一環といたしまして、花壇の土づくりから植物の 苗植え、雨水による水やり、収穫、そして教室内などの温度を測定してグリーンカーテンの結果を実験してもらいます。そうすることで、身近で地球温暖化につ いて考えることができるという利点があります。このグリーンカーテンは、足立区や豊岡市など本当に多くの市で本格的に導入されております。我孫子市でも根 戸小学校、並木小学校、湖北台小学校、市庁舎などで若干行われておりますが、もっと大規模に市内の小学校等公共施設で実施されてはいかがでしょうか。そし て、まずは我孫子市の市役所にも大々的に導入を検討されてはいかがでしょうか。特に、手賀沼大橋からの風景に市役所はちょうど目に入る場所に位置し、グ リーンカーテンをすることで周囲の斜面林とも調和し、景観の面からも一石二鳥の効果がねらえます。当局のお考えをお聞かせください。

 4、「インターネット環境家計簿
 家庭で排出される二酸化炭素の排出量は、国内の総排出量の4分の1を占めると言われております。我孫子市内の温暖化対策には、家庭での二酸化炭素排出削 減が必要です。そのため、我孫子市が取り組み、推進しておりますインターネット環境家計簿は、他市に先駆けた 大変いい試みであると感じております。しか し、その効果も目に見えてほしいものです。
 そこで、お聞きいたします。家庭で排出された二酸化炭素の排出量が一目でグラフとしてわかるインターネット環境家計簿の現在の加入状況と、広報あびこの 1面に出された効果のほど、並びに現在の状況について御答弁をお願いいたします。また、インターネット環境家計簿では、市民が使った二酸化炭素のデータが 把握できると聞いております。その行政が把握いたしました電気、ガス、水道、またガソリンなどで排出されます二酸化炭素の排出データにつきまして、市当局 といたしましてどのような対応をしているのか、質問させていただきたいと思います。
 以上、大綱3点につきまして質問させていただきました。御清聴ありがとうございます。



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  <行 政の回 答>
市 長(星野順一郎君)
 大綱1点目、農業政策についての1点目、将来の農業政策の考え方についてお答えいたします。
 農産物価格の低迷や燃料費の高騰など、我孫子市においても農業経営を取り巻く情勢は非常に厳しいものがあると実感して おります。農家の皆さんに対しまし ては、県、農林振興センターやJAと連携した経営改善相談や各種資金の利子補給などを積極的に支援を行ってまいります。
 また、市民を巻き込んだバックアップとしては、我孫子型地産地消推進協議会での援農ボランティア、学校給食や農業体験等の農家と消費者の連携による食育 事業の推進、市内各所の農産物直売所での地場産購入PRなど、引き続きさまざまな角度から取り組んでいきたいと考えております。
 なお、第二次基本計画に基づき、地域と連携した農業を育成するために、農業拠点施設を整備し、地産地消事業の推進、エコ農産物生産への支援、地域内流通 システムへの確立等に取り組んでまいります。

説明員(高橋信一君)
 大綱1点目、農業政策についての2点目、根戸新田地区の農用地指定解除についてお答えいたします。
 根戸新田地区は農用地区域から除外した後も農地の保全・活用を進めていくことが基本方針ですので、手賀沼農舞台の実行計画を推進してまいります。
 次に、3点目の小型ヘリによる農薬空中散布の再開についてお答えいたします。
 カメムシによる被害が報告される中、無人ヘリによる空中散布を望む農家の声、高齢化に伴い、暑い夏場に地上防除を行う苦労の声は農政課にも届いていま す。しかしながら、大型の有人ヘリによる農薬の空中散布について、飛散が周辺へ与える影響や市民の安全志向などを理由に、5カ年にわたる調査を経て、平成 18年度から中止した経緯があります。確かに、小型無人ヘリは大型の有人ヘリと比べて音も小さく、周囲に飛散する度合いは低くなりますが、それでも一定の 飛散は避けられません。市では、一昨年と昨年のカメムシによる被害を受けて、カメムシ防除によく効くとされるスタークル粒剤の案内を全農家に通知しまし た。市の植物防疫協会が購入額の3分の1を補助していることもあり、ことしの使用は昨年に比べてふえています。市では、今年度も収穫後にカメムシの被害状 況を調査し、その状況を踏まえ、平成21年度にはモデル地区を設定し、防除のあり方を検証したいと考えています。

 次に、4点目の日秀新田の養豚場建設についてお答えいたします。
 養豚を初めとした畜産業は重要な産業ですが、今回のように住宅地に近いところで大規模な養豚施設を建設することは、悪臭等、生活環境への深刻な影響を与 えると考えています。1万6,000人を超える反対署名が集まる中、着工は何としても避けたいと考えています。今後は市民の皆さんや議会の皆さんと十分協 議して対応してまいりたいと思います。

 続いて、6点目の米粉の利用についてお答えいたします。
 米粉は米の消費拡大の一つとして、また小麦粉にかわる有力な加工品材料の供給として、国や県と連携して普及に取り組んでいます。昨年から我孫子農産物直 売所出荷組合加工部会のメンバーを中心に、専門家を招いて加工品の技術講習を実施し、特産化も考慮に入れた商品開発を行っています。
 なお、現時点では米粉によるめんやパンを給食に導入する計画はありませんが、今後は小麦粉にかわる米粉製品の開発や地元産の米を使った米粉の普及の状況 等を見ながら、導入も検討していきたいと思います。

 続きまして、大綱3点目の地球環境を守る〜エコロジーについて〜の4項目についてお答えいたします。
 まず、我孫子市の地球温暖化対策についてです。
 我孫子市は、市の事務事業が環境への負荷を減少させる活動へと転換するために、平成13年度より推進本部を設置し、温室効果ガス排出量の抑制を推進して きました。平成18年度からは、第二次地球温暖化対策実行計画である「あびこエコ・プロジェクトU」に取り組み、大きな設備改修をせずに、平成17年度に 比べて温室効果ガスの排出を2.7%減少することができました。当面は「あびこエコ・プロジェクトU」で掲げる目標を達成するために、職員の省エネルギー 行動や温室効果ガス削減に欠かせない一般家庭から出されるごみの焼却量の削減アピールにより一層取り組んでいきますので、現在のところ、条例の策定につい ては今後の研究課題としていきます。

 次に、エコドライブの導入についてです。
 職員の公用車の利用につきましては、「あびこエコ・プロジェクトU」の中でできる限り公共交通機関の利用推進を図ることとし、毎年各課に指導、調査を 行っています。その中で、公用自転車への要望があったため、今年度5月から試行的に4台の公用自転車を導入したところ、徐々に浸透しつつあります。エコド ライブについては、平成19年度の「あびこエコ・プロジェクト」の各課の取り組み項目の中で公用車でのエコドライブの推進を図ると決めて取り組みを行いま した。エコドライブを行うことで、平成18年度に比べて2割程度燃費を改善することを目標に取り組んだ結果、管財課で管理している公用車については13. 7%燃費が改善しました。今年度につきましても、取り組み項目となっていますので、さらに周知を図り、18年度に比べて20%改善を達成したいと思いま す

 次に、緑のカーテンの普及についてです。
 緑のカーテンは、学校を除いた本庁舎、別館、分館、消防署、保育園、アビスタなどの16カ所の公共施設で取り組んでいます。市内の小・中学校では10校 で行っているところです。特に並木小学校、根戸小学校、湖北台中学校の3校でモデル校として取り組んでいます。今後、緑のカーテンの種まきから生育まで、 教科学習、環境学習の一環として拡大してまいります。また、市役所庁舎でも設置可能な場所で実施してきましたが、来年度はさらに緑のカーテンの普及に努め ます。

 次に、インターネット家計簿についてです。
 現在、団体iD「abiko」を入力している人数は81人、平成20年4月から6月までの1世帯平均のCO2排出量は279立方メートルです。広報あび この1面に掲載したところ、通常月よりも多くの方に加入していただくことができました。なお、加入数は昨年度から14人ふえております。

説明員(樋口誠君)
 私のほうからは、大綱2点目、スポーツ振興のうち、手賀沼遊歩道整備の現在の整備状況、それから歩道と自転車道の区分けについてお 答えいたします。
 これまで手賀沼遊歩道の補修は随時実施してきましたが、護岸の浸食や樹木の根による損傷が多々見られるため、今年度から本格的な補修を開始します。現在 は手賀沼にかかわる各市民団体との意見交換を行いながら、調査設計を実施しているところです。本年度の護岸改修は累計で約100メートル、園路整備は累計 で約500メートルの工事を渇水期の1月から着手する予定です。
 旧沼南町側の遊歩道は、県道我孫子流山自転車道及び手賀沼自然ふれあい緑道として千葉県が北千葉導水路整備事業にあわせて整備したもので、自転車道の幅 員4メートル、遊歩道部分の幅員3メートルの合計7メートルの幅員が確保されているため、歩行者と自転車の区分ができています。しかし、我孫子市の手賀沼 遊歩道は千葉県から河川占用の許可を受けて我孫子市が整備したもので、幅員は平均3メートル程度で、狭い部分は2メートル程度となっています。拡幅できる 用地がないため、歩行者と自転車の区分ができません。自転車の通行に関しては、歩行者に十分に注意するようにとの看板を設置し、さらに広報でも同様の呼び かけを行っています。

説明員(篠原佳治君)
 大綱2、スポーツ振興のうち、私からは2点目、AEDの市民への浸透についてお答えいたします。
 アのAEDの貸し出しについてからお答えいたします。
 現在、消防ではAEDの貸し出しは行っておりませんが、市民マラソン、防災訓練、花火大会等、市がかかわる比較的大きなイベントには救急車の移動配備を しております。AEDの貸し出しについて、今後未整備である公共施設等の整備状況を踏まえ、検討してまいります。
 次に、イのAEDマップの普及についてお答えいたします。
 現在、AEDの設置状況については、我孫子市消防本部のホームページに掲載しております。また、御指摘のAEDマップづくりについては、我孫子防災マッ プに設置箇所を関係部局と調整し、掲載するよう進めております。
 なお、いざというときにAEDを使える意識を高める方法として、AEDの重要性、必要性について、市内小学校から大学まで、また自治会の訓練やイベント 等でPRも兼ね講習を実施しております。今後もあらゆる広報媒体を活用しながら周知に努めてまいります。

説明員(湯浅操君)
 私のほうからは、大綱1点目、農業行政のうち5点目の米飯給食の推進についてお答えいたします。
 地域に根差した食育の推進と、小麦粉を初めとする給食用食材価格の値上がりに対応するため、米飯給食を積極的に取り入れております。平成20年度1学期 の米飯給食回数は週5回のうち平均3.4回となっております。前年度と比較しますと0.2回、6.2%増加となっております。地元産米を使用した米飯給食 は、健康教育、環境教育などにも価値のあることと考えていますので、今後とも充実できるよう努めてまいりたいと考えております。